プロダクション・ノート

アン・ハサウェイはジェイン・オースティン文学の大ファン

 ジェイン・オースティンの一般的なイメージは、文学と結婚をした堅苦しく礼儀正しい女性。しかし『ジェイン・オースティン 秘められた恋』のジェインは、すでに書くことに身を捧げてはいたものの、自らの小説の主人公たちのように、独立心に溢れ生き生きと暮らしている。

 候補の1人だったアメリカ人女優アン・ハサウェイは、高校時代にすでにオースティン文学のファンになっていた。この脚本に描かれた知的なジェインに感銘し、オーディションを受けるためロンドンに飛んだ。

 ジャロルド監督は言う。「会って即座に、アニーこそがジェインだと思った。聡明で努力家のアニーは見事に、英国のアクセントやピアノ、当時のダンスや礼儀作法をマスターし、積極的にリサーチを重ねていた。フレッシュでエネルギッシュなアニーは、僕たちのジェインに最適だったと思う。ジェームズ・マカヴォイとの相性もぴったりだった」

 ハサウェイは、「私が演じたジェインは、これまでの伝統的なイメージとは異なるけれど、『舞踏会の翌日、二日酔いになった』と書かれた手紙も発見されているのよ。今回は、人間らしさとカリスマ性を持ち合わせたジェインになったと思うわ」



トム・ルフロイを演じるジェームズ・マカヴォイの挑戦

 ジャロルド監督はトム・ルフロイをキャスティングするにあたり、初めは乱暴だが大きな志を持ち、ジェインとの関係で成長し変貌して行くニュアンスを演じられる俳優が不可欠だと考えた。そこで、以前にTVで仕事を一緒にした経験を持つ、スコットランド人俳優、ジェームズ・マカヴォイをキャスティングした。

 「トムは貧しい一家の長男として、自由奔放に振舞いながらも、彼を援助する叔父や家族の期待を裏切ることができない矛盾を抱えた男だ。そこでジェインに出会い、世の中へ同じ憤りを感じている彼女に恋をする」と、マカヴォイはトムを語っている。






ジェイン・オースティンが生きた時代の再現

 『ジェイン・オースティン 秘められた恋』では、これまでのオースティン小説の映画化作品とは異なり、トムが初めて登場する紳士クラブなど、猥雑なシーンも多い。「だが最終的には、オースティン愛好家が受け入れ、気に入ってくれる世界でもなければならない」と、バースタインは言う。そこで、これまでマイク・リー監督と何度も仕事をしたプロダクション・デザイナーのイブ・スチュワートは「2人の恋を祝福する、明るく美しい1790年代の英国の田園風景と共に、より大地に根付いたハードな世界を作り、常にエッジをソフトに処理することは避けました」と説明する。 

 1790年代に入り、フランス革命の影響で、ドレスのスタイルはよりシンプルな方向へと進んでいた。しかし、地方にはそのようなトレンドがまだ届いておらず、ハンプシャーでは、多くの女性が昔ながらの装飾的なドレスを着ていた。「ただ、若いジェインは年配の女性とは異なり、比較的シンプルなデザインのものを着ていたのではないかと思い、彼女の個性を出すように心がけました」と、衣装デザインのイマー・ニー・ヴァルドウニグは説明している。



























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